芋けんぴ

プラダを着た悪魔の芋けんぴのネタバレレビュー・内容・結末

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

パワーハラスメントの塊のような編集長の新人アシスタントが、職場の雰囲気にあてられて自分を見失う話。
グロテスクなのは、ミランダやネイトは「最高の雑誌を創る」というそのために仕事に邁進しているが、主人公なたちアシスタントはその小間使いでしかないのに同じだけの情熱、不条理への対処を求められている点。
後半のアンドレアはどんどん着こなしも巧く、業界の空気も読めるようになっていくが、一方でやっていることは「仕事ができるボスの雑用」から全く変わらず、むしろ外見や考え方の変化と実態のギャップばかりが目立つようになる。
古い友達から「あんたどうした?大丈夫か?」と心配されるのも無理はない。

後半にはいい感じのイケメンとショットガンワンナイトをかました直後に携帯を投げ捨てて仕事バックレ、元彼氏の昇進を機によりを戻して本人も希望の職場をGET‥という流れになっているが、なんとなくまた同じようなすれ違いをするんじゃない?と思ってしまう。
その仕事がなんのためか理解できていなくても激烈な職場の雰囲気に合わせられてしまうほどの主人公の野心が、きっと今回のストーリーの根幹にある。

お仕事映画としてはいろいろ考えさせられてしまったので素晴らしい映画だけど、全体を貫く登場人物の考え方があんまり好きじゃなかったので個人的にはちょっと低評価。
芋けんぴ

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