このレビューはネタバレを含みます
久しぶりの鑑賞。
2008年2月公開作品。
お人好しでお節介で騙されやすいエイコ(麻生久美子)。家族も親友も居らず、借金を抱え、ダメ恋人にも騙され、会社は倒産し給料未払いで社長は夜逃げ。
そんなエイコが出会ったのは、謎のボケ気味の老人・江ノ本。借金取りに狙われ自宅に帰れないエイコは、成り行きで江ノ本と同居することになるが…。
江ノ本やその他の人々との出会いを通して、エイコが成長し新しい人生を生き始める…というハートウォーミングコメディ。
有りがちなストーリーかもしれないが、麻生久美子の軽やかな演技や、周りを固める豪華で個性的なキャストにより、安定して観ていられて心がほんわかする作品だ。
なんと言っても、沢田研二が最高だ。撮影時60歳手前のジュリーは、ふっくらしていてボケ老人を演じていても(実はプロの占有屋)、滲み出る色気を隠しきれない。
エイコを詐欺のカモにすることができなくなり、彼女の借金を黙って完済して姿を消す…なんてカッコ良い。エイコを見守る微笑みも素敵すぎる。
阿部サダヲも、この頃から大物個性派俳優の片鱗を見せている。