あなぐらむ

花と嵐とギャングのあなぐらむのレビュー・感想・評価

花と嵐とギャング(1961年製作の映画)
4.2
タイトルだけで三杯はイける、石井輝男の東映移籍第一作にして後のギャング路線がほぼ確立されている異能作。モダンな映画とはこれを言う。

藤原審爾を原作に、ニックネームで呼び合う男達、雨の中行われる銀行強盗、それぞれの保身の為、因縁のため命を落としていくギャング達を無駄ないカットで畳み掛ける。
スマイリー(!)こと高倉健の叫びが虚しい。鶴田扮する香港ジョーがもう少しストーリーに絡んでいれば満点だった。曾根晴美(ウィスパー)VS江原真二郎(楽団)が相変わらずの暗闘を繰り広げる。

クライマックスが牧場と火口なので、日活の流れ者シリーズに似たエンディング。清川虹子が迫力。