いろどり

1000年刻みの日時計 牧野村物語のいろどりのレビュー・感想・評価

3.5
その土地の歴史を訪ね、その土地の神様を崇め、自然との共生を大切にする日本人の心が詰まっている。

ソローの「森の生活」のようなパーマカルチャーをはじめ、ニューエイジ、ヒッピーカルチャーにおいての伝説的ドキュメンタリーといえるのかもしれない。

稲作の水はけの悪さを改善していく様子や、花粉の減数分裂の様子をプレパラートで見続けたり(ちょっと退屈💦)科学技術の開発を見守る記録映像パートと、牧野村に伝わる民話を村民が話し、俳優や村民が演じるパートで成り立っている。

土方巽は安定の気味悪さ。相変わらず不気味な声を出している。

村民が土地におけるエピソードを話すのだけど、なまりがあって字幕ですらよくわからない💦

縄文時代の神様を掘り起こしたのに軒下に隠して20年も忘れてしまったエピソードが好き。ここからこの神様のためにしめ縄を作って観音様と対にして奉る。

何千年のときを経ても人間は神様を崇め、自然とともに生きる。まさにこの映画のテーマともいえるエピソード。

民間伝承を目当てに見たのでそのパートは楽しめた。早送りしないで見届けようと思っていたのに4時間は長くて、途中早送りしてしまった😢💨

でもこれは、森羅万象を感じる壮大なドキュメンタリーだと思う。

ラストに村民たちが行進しながら、カメラに向かって一人一人自分の名前を言っていくところが温かくて良かった。牧野村に13年住んだという監督は、村民と良い関係を築けていたんだろうな。
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