ピンフまんがん

シシリーの黒い霧のピンフまんがんのレビュー・感想・評価

シシリーの黒い霧(1962年製作の映画)
3.5
この映画はサルヴァトーレ・ジュリアーノというシチリアでの海賊が謎の死を遂げたという、その真相に迫った映画。ドキュメンタリーというわけでもなくドラマになっているが、こちらのマフィアの様子がけっこう生々しく描かれており見応えはある。ここシチリアでの舞台で描かれる名作映画って枚挙に遑がないほどたくさんあるが、実はここは辛い歴史に満ち溢れておりこういう内容はかえって新鮮でもある。モノクロ映像がまた物々しく熱く語りかけてくるようでもあった。
その反面お話はやや難易度があり、少なくともサルヴァトーレ・ジュリアーノがどんな人間であったのかやその当時の時代背景などはきちんと予習をしておくことをおススメします。時系列もだいぶ行き来したりするし似たような顔の登場人物なので把握するのが難しいです。しかし、裁判までもがマフィアが裏工作をしていてここを仕切っているぞという、この何とも言えない構図が伝わってきて、インパクトのある作品でしたね。