三四郎

血は渇いてるの三四郎のレビュー・感想・評価

血は渇いてる(1960年製作の映画)
2.5
「あなたの人気は作られたものなのよ」そうなんだよなぁ。
人気なんて知らぬうちに沸騰し、独り歩きし、もてはやされ…、そのうち忘れさられる。
「あんたは操り人形じゃないか」その通りだ。
高校1年の入学当初、よく吉田拓郎の「海へ帰る」を聴いていた。この歌は、世間が勝手に創り上げた偶像に向き合っている歌だと思い、何度も繰り返し聴いたものだ。
この映画を観ていて思い出さずにはいられなかった。

誰かの名前を 呼んでみたくなったよ
知らず知らずに 自分を忘れてしまいそう
振りかえる人は 誰一人居なかったけど
そうするうちに 何かが見えて来るだろう
・・・
貧しい時も 心はより豊かに
富める時に 友はるかより来たる
自分の名前を たしかに覚えられるかい
他人に教えてもらうだけ 僕はバカだね


「統一戦線を張ろうではありませんか!」「労働者階級よ立ち上がれ!」
な~んて、バカバカしいのかしら。この時代のマルクス主義万歳という空気が嫌いだね。

この映画、製作者たちは本気で熱くなり現実と向き合い描いている。
三四郎

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