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太陽の季節のひのレビュー・感想・評価

太陽の季節(1956年製作の映画)
2.7
モノクロ映画を観ると、現代と価値観が違いすぎて、引いちゃう。引くのは自分のキャパが狭いと言うことなので、なるべく感じたくないとは思うけれど、さすがに道徳が違いすぎて、やばすぎィ!

今、レトロエモいと言われているカフェー、らんぶる新宿は当時からあって、その近辺でナンパするところから始まる物語。ナンパする時に口笛を吹く感じはエモい。

「うまくやってこいよ!処女撲滅運動ってヤツをサ」
「そうさそうさ!」
同じ日本語でも使い方が違って面白い。

四千頭身後藤に似ている長門さんは当時イケメン扱いだったのか。
石原裕次郎も現代の美的感覚で見るとなかなか違う感がすごくて、女性と比べると男性の格好良さというのは時代によってかなり変わるものだろう。

この原作や映画を起点として太陽族が生まれた、とのことだけれども、そもそも超金持ちのライフスタイルを庶民が真似してもなかなか無理があるだろうと感じる反面、享楽的な日々というのはなかなかに魅力。なので、太陽族という所属、言い訳ができたのは、ありがたかったのだろう。
今のトー横、グリ下、ドン横、のように。

まあなんだかんだ、時代を作ったと言われる映画は見ておいて損はないなあと思う。
楽しむまでは行かないまでも、流行というものの馬鹿馬鹿しさや、現代との共通点を感じながら見れば、得るものはある。
ひ