クローネンバーグ名物のボディホラー。初期の代表作と言われるだけあって、変形する身体のグロテスクで気持ち悪く、そして唯一無二さ。前半のビデオドロームに身体的に呑み込まれていくところから後半おお…と感心させられるほどのビジュアルの素晴らしさ。
現実と幻覚の差別化が難しい（というかそもそも境目がない映画だけど）ので、終盤どこがどうかついていけない部分はあった。
ビデオやTVの影響力がすごかったのだろうと感じさせる時代背景。人々がスマホ脳になっている今だとスマホドロームとしてできそうだ。終盤の主人公の行動もメディアに踊らされる我々を連想させる。
画面のエロティックでグロテスクさには正直惹きつけられてしまった。私もビデオドロームに侵されてしまったのだろうか。
