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フラガールのぴぇのレビュー・感想・評価

フラガール(2006年製作の映画)
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"フラガール"は誰の夢?

東北人なら誰もが知ってるハワイアンズ(行ったことはない)。
いや、泣かせに来てるのは分かってるのよ。でも泣いてしまうよ〜。

新しいものを作るには、生半可な覚悟じゃいられないということだ。
まして舞台は東北の炭鉱。高度経済成長のさなかで石炭の需要は激減し、厳しい肉体労働はわずかな利益しか生まない。
終わりの陰を間近に感じながら、粉骨砕身にたった今を守ろうとする男たちと、新たな未来を築こうと初めて奮い立った女たち。どちらも同じくらい尊く、そしてか細い風前の灯火だ。

青春ドラマのうつわを借りた、時代に翻弄される市井の人々の光と陰。誰か一人を気安く応援してはいけないような、切実さのある映画だった。時代の節目に失われるものの存在を、心に留めておきたい。
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