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奇跡の海の犬のレビュー・感想・評価

奇跡の海(1996年製作の映画)
4.3
私はかなりベス寄りの人間なので、共感すると共に嫌悪感もある。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』もそうだった。ヒロインは2人とも自己犠牲を美徳と考える。ただの思い上がりなのにね。

私も「この試練に耐えれば報われる!」と思い込むし、人間に依存するし、自罰的でもある。それで結局病んで周りに迷惑かけるのよ。イエス、メンヘラ。

しかし、私がベスなら同じことをする可能性あるし、あのラストは達成感すら覚えるだろうな。ベスは自分があるんだよね。一途で頑固で愚かで愛おしいよ。

ベスは自分で選んだ人生を全うし、希望を叶えたわけだから憂鬱な気分にはならなかった。

歪だけど純愛。祝福される終わり方。
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