とり

アースのとりのレビュー・感想・評価

アース(2007年製作の映画)
3.6
動物ドキュメンタリー大好き!
大画面で堪能できて良かったです。途中であまりのまったり具合に寝るんじゃないかと思ったけど、なんとか乗り切った。
これ系の映像で寝るなんて私にはあり得ないです。なんとなく散漫でよくある映像の寄せ集めだったのが原因かも。
吹替え版でしたが、最初は渡辺謙の声がちょっとうっとうしいかな?と感じたけど、すぐに気にならなくなりました。
が、音楽は最後までうっとうしかった。劇場で大音響を楽しむというのは映画館ならではだけど、自然ものではあくまでも現場の生の音声のみ感じ取りたいものです。
あからさまにドラマチック感をあおられてるようで、ちょっとイラッときます。
あと、時折出る解説のテロップ。「北極から何キロ地点」とかそういうの。
これもっと具体的に地名とかも併記してくれたほうがいい。
数字についてもかなりボヤけた情報しか貰えなくてガッカリです。どのくらいの距離を何日くらいで移動したのかとかそういうデータ量が少なすぎました。
映像は特別美しい!という質感ではなく、とにかく大画面に満足できればOKなレベルでしょう。時々酔いそうなカメラワークだった。
内容も子供向けと思えばまぁ致し方ないのかもしれませんが、どうも中途半端。
残酷なシーン(捕食とか弱者のなれの果てとか)がことごとく排除されていて、物凄くうわべだけ。
ライオンなどの食物連鎖の頂点に立つ生き物が悪者っぽく見えるのもちょっと。音楽でも当然のようにあおってますし。
彼らの過酷な現実もあわせて流すべきなのに、凄く残念です。クマでちょっと描かれていたけど、今度は獲物であるセイウチ側の視点が薄っぺら・・・。
NHKの映像が多数提供されてるみたいですが、編集もNHKにやってもらったほうが良い物になったかもしれません。
ハイスピード撮影の技術はいやというほど楽しめました。
定点撮影もカメラが少しずつ動いていたり、工夫が凝らされていて、物凄く時間と労力をかけているのが実感できます。
ただ、季節の移り変わりを見せてくれるのはいいんですが、その早回し映像ちょっと多すぎかな。
チーターが猛スピードで駆け抜ける捕食シーンが一番いい画だなと思いました。
チーターの表情、追われる側の様子など、躍動感と命にあふれ、ナレーションや音楽など一切必要としない素晴らしい映像でした。
TOHOシネマズ流山おおたかの森
とり

とり