しろくま

妹のしろくまのレビュー・感想・評価

(1974年製作の映画)
3.0
2022.10.05/216/GYAO
〝お兄ちゃん、ただいま。私鎌倉から飛び出して来てやったの。だってお兄ちゃんに会いたかったんだもん〟〝俺、風呂の途中だったんだぞ〟〝背中流してあげようか〟〝ばか〟

この映画のジャケ写もそうだけど、上目遣いの甘えるような〝あざと女子〟を演じる秋吉久美子さんの主演作〝妹〟。初々しい感じはするものの、どちらかというと小悪魔系。兄と妹の冗談のような会話だけど、兄を挑発しているようにもとれることを結構やってて、兄をおちょくっているのか、本気なのか、何もわかっていない天然ちゃんなのか判別不能。ただ、兄の方は、穏やかではなくて、あちこちで女の子に悪さをしていて、その最中に秋吉久美子さんのアップの映像を何度かインサートするって…。近親相姦的な純愛と葛藤を表現しているってことらしいけど…。かぐや姫のヒット曲の〝妹〟をモチーフにした映画だけど、我々の常識の先を行っていて、かぐや姫サイドがよくこの脚本にOKを出したものだと…。

嘘か本当かわからない爆弾発言も飛び出し、ショッキングな事件も勃発。ついていけなくなる新解釈の〝妹〟。映画は賛否が分かれても、劇中に流れる〝妹〟は名曲。
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