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メリィ・ウィドウのrsのレビュー・感想・評価

メリィ・ウィドウ(1934年製作の映画)
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「一夜の恋を好む男」と「永遠の愛を求める女」がすれ違うオペレッタ。ルビッチ・タッチによってエロティシズムがソフトフォーカスされ、品の良い甘さ。

女心の移ろいが、日記やクローゼット、ダンスの相手で間接的に演出され、
笑いの応酬、素敵な音楽、絢爛なドレスが、そこかしこに散りばめられている。

唇は語らずとも──美しいワルツが流れたなら、男女は踊って心を通わす。
そんな古き良き映画の不文律は、滑稽でも多幸感あふれて愛おしい。
それを3度もくりかえして笑いにしながら物語を展開させる、ルビッチ監督のセンスときたら。

ロマンスの行方は、結婚と牢獄をかけた洒落にたどり着いて、最後まで笑いと甘美な情緒がきらめいていた。
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