夕

いばらの王 King of Thornの夕のネタバレレビュー・内容・結末

いばらの王 King of Thorn(2010年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

作画やアイデアはめちゃ良かったんやけど作劇が微妙…そもそも論になっちゃうけど劇中のカスミがシズクによりつくりあげられた彼女にとって理想化された存在なんやとしたら、モンスターに襲われたりイバラがカスミを傷つけたりするのは何故なんや

コールドスリープ直前に彼女がマントラみたいに唱えてた、私を見ればあなたに会えるって感じのセリフはそのポジティブさからオルタナティブに付与された性格としてわりに根拠もある気がするけど、目覚めて以降の彼女にそういった匂わせが見つけられるかというとなんとも微妙

モンスターやダンジョン(?)はゲーム脳のティムの記憶をサンプリングして作ったてことでいいのか、もしそうならまだ溜飲下がるけど、ティムの発言のゲー基地っぷりには視聴やめようかと思うくらいウンザリさせられた…あと母性のオバさんも物語のノイズ面が大きい、そもそもの必要性が薄いわりに特に見せ場も作られてないのが気にかかる

多分序盤から中盤にかけてキャラ同士の諍いがしょうもなくかつ多いせいで、せっかく設定とかの基盤がいいのにうまくドライブがかけられてない、設定を広げていくためのSF的作り込みも覚醒以降失速感が否めない

原作6巻分の内容をある程度一般化された終末世界的なテンプレートに嵌めて作ったらこうなりましたって感じの欠落感が否めない
嵌める段階でどれだけの設定や会話が失われたのか、原作が気になる、おそらくこの映画よりは面白いはず
夕