ゆるゆるスライダー

砂の惑星のゆるゆるスライダーのレビュー・感想・評価

砂の惑星(1984年製作の映画)
3.1
序盤、星空にバーンと人の顔が映るのがいかにもデビッド・リンチらしくて笑った。おっ、評判が悪いなりにリンチ作品としてちゃんと成り立っているじゃないか。

そう思ったのも束の間、どんどん出来の悪さがあふれてくる。
原作ものなので一応ストーリーを進めないといけないし、SFなので世界観も説明しないといけない。かといって作家性は残したいので、わかりづらくして爪痕は残したい。そんな思惑が悪く出てしまったのかもしれない。よくわからないうえに、面白くないという残念な結果に終わってしまった。

何といってもチープな映像が芸術として昇華されていないのが寂しい。
さすがのリンチ監督もダメなものを味わいと解釈させることはできなかったのだろう。悪いなりにご機嫌だったら観ていて納得できるが、明らかに失敗している感が透けているので、あまりつまらないというのも失礼かもしれない。