チッコーネ

エレンディラのチッコーネのレビュー・感想・評価

エレンディラ(1983年製作の映画)
4.0
大人のための寓話、幻想譚といった趣で、ノーベル賞作家の原作者が脚本も担当している。
家父長制ならぬ『家祖母長制』、奴隷のような身売り、そして横行する密輸や拝金主義などなどデティールは悲惨なのだが、全体は非現実的で演劇的な空気に覆われていた。
暴風と砂嵐の吹きすさぶ無国籍な風景、そしてゴージャスな衣装や舞台美術が、終始心地よい。
ギリシャ出身の女優、イレーネ・パパスの存在が圧巻なほか、仏産の長身ムチムチ美熊マイケル・ロンズデールも登場。