涼

プレステージの涼のネタバレレビュー・内容・結末

プレステージ(2006年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

まさに傑作、魔法のようなどんでん返し映画

新進気鋭のマジシャン2人の嫉妬復讐やり過ぎ騙し合い映画。
騙し合い部分が面白いのは言うまでもないが、それら抜きでも主要人物達の心の動きやドロドロした確執を描いたドラマは見応えたっぷりで引き込まれる。
ヒュー・ジャックマンもクリスチャン・ベールも人間の負の感情を見事に演技で表現しきっている。

「プレッジ(確認)、ターン(展開)、そしてプレステージ(偉業)」
この手法が作中何度も繰り返され、最終的には映画冒頭で見せたカッターがそれらの手法について語るシーンすら「プレッジ(確認)」とし、「プレステージ(偉業)」を見せてくれる脚本には脱帽。

「ハト殺しなんて」「奇術は手を汚すものだ」
「全て奇術のためだ、日々を犠牲にしている」
物語の結末が序盤に全て示唆されているのも気持ちの良い仕掛け。


余談だが自分は、双子である事と溺死したのは替え玉である事に映画の中盤で思い至ってしまったので、少し察しの悪い人間の方がラストまで100%楽しめる作品かなと意地悪な感想を抱いてみたり(笑)。
現実的な作品なんだとリアリティレベルを誤解してしまっていた為、まさか人間を複製出来る装置が登場するとは夢にも思ってなく、大量のシルクハットの意味が理解出来た時は膝を打つと共に「それってアリ!?」と叫びたくなった。
涼