藍海

マイ・フェア・レディの藍海のネタバレレビュー・内容・結末

マイ・フェア・レディ(1964年製作の映画)
1.9

このレビューはネタバレを含みます

私は自分のことを古い映画に出てくる古い価値観などをそういう時代だよねって受け入れられるタイプだと思っていたのだけど…これはダメだった。めちゃめちゃ観るのがしんどかった…。

オードリー・ヘップバーンはすごく可愛くて綺麗でした!!キャンキャン騒がしいじゃじゃ馬娘で登場したのにはびっくりしたけど、そこからアン王女を彷彿とさせるお淑やかな貴婦人へ…。流石の演技力と麗しさ。
曲も軽快で可愛らしいナンバーが多く、聴いていて楽しかったです。『Wouldn't It Be Lovely』は神田沙也加さんが亡くなった時にテレビで流れていた印象が強いなぁ。

そんな感じで、ミュージカルパートとオードリーの魅力に関しては100点満点なんだけど、肝心のストーリーが男尊女卑すぎて……。
ヒギンズ教授に全く魅力を感じない!!後半デレるのを期待していたのに、最初から最後までイライザにツンケンしているどころか、いつまでも彼女のことを自分よりも下の人間と見ている。そもそも訛りを悪だと思ってる時点で完全な差別主義者。その態度が咎められる描写などはほとんどありません。
そんな彼と対象的なキャラクターとして登場するピカリング大佐も、最終的には舞踏会が終わったあとに教授と一緒に笑っていたのだから、同じ穴の狢です。

イライザは泣き崩れるくらいにショックを受け、私もそれに感情移入して心を痛めていただけに、ラストは本当に理解ができなかった。最後にイライザに向けられる教授の台詞も、「スリッパを取ってこい」という“命令“です。この人、この先もずっとこうだと思います。
デレが1でツンが99くらいの割合の教授よりも、100パーセントメロメロの骨抜きになっていたフレディのほうが真正面から愛を向けてくれるでしょうに、イライザ、どうしてなの…。
藍海

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