このレビューはネタバレを含みます
市さんがとてもかっこ良くて素敵な人物だった。キャラ設定もすごく魅力的に作り込まれてるし、勝新太郎の演技は流石。これは人気出るわ、と納得。多少脚本が適当でも、市さんだけで映画を持たせられる。
そして予想していなかったが、映像が良かった。それも、チャンバラシーンじゃなくて、普通の日常のショットとか、風景のショット。最初のオープニングクレジット前後の映像からすごく綺麗で驚いた。勝新太郎と天知茂が並んで釣りをするショットも好きだった。このカメラマン、自然と人間を撮るのが上手いのでは。
やたらとズームイン・ズームアウトを高速でやるのはイラついたけど。凄く綺麗なショットを撮るのに、たまに最悪なカメラの動かし方するのが残念だった。
チャンバラシーンは、リアリティがないし下手だしで、微妙だった。天知茂の殺陣は、さすがに凄腕剣豪の太刀筋ではないだろ。動作大きすぎるし。七人の侍の宮口精二を見習ってほしい。切られ方とか、ギャグなのかな。でもこういう大げさで派手なのが、娯楽映画的にはウケるから良いのかな。私は好きじゃないけど。
あと、市さんとお種さんの月夜のシーン、とっっても良かった。こういうのが一番えっちで良いんだよ。すぐ服脱いだり愛を囁いたり、ほんとにいらないんだって。日本人ならもっと謙虚にお洒落に口説いてほしい。目が見えないとこんな展開ができるのか。私は基本的にラブロマンス全般が苦手なんだけど、こういうのは許す。