みきわめとおる

顔のみきわめとおるのレビュー・感想・評価

(1957年製作の映画)
3.9
松本清張小説の初映画化作品。

WOWWOWの連続放映で本作、ゼロの焦点、影の車、疑惑、霧の旗、鬼畜、わるいやつらと立て続けに鑑賞。

いやー面白いのなんのって。

わるいやつら以外の作品には揺るがない共通点があった。

貧しきものへの作者清張の視線だ。
大学どころか、板櫃尋常高等小学校卒業という最終学歴の彼。
清張7歳の時に父は借金取りに追われて姿をくらます。残された母と清張は知人の家に世話になる生活を経験している。

顔は、岡田茉莉子という日本人離れした美人女優の顔が、作品を成立させてあまりある。

顔は女の履歴書。その化粧の下に涙の歴史。