巨匠3人によるコラボレーション作品。
ローマへと向かう列車の中で繰り広げられる3つのエピソード。何となく話がつながっている。それぞれの個性が現れていて趣がありました。
①エルマンノ・オルミ監督作品
老人の淡い恋心を描く。何か起こりそうで起こらない静穏な描写がオルミ監督らしい。
②アッバス・キアロスタミ監督作品
兵役として将軍の妻(傲慢なおばさん)の面倒をみる若者の話。おばさんの態度にムカムカするものの、ラストはほんのりとした悲哀を描くのがキアロスタミならでは。
③ケン・ローチ監督作品
チャンピオンズリーグの試合を見に行くセルティックスファンの3人とアルバニア難民の出会い。最後はサッカーファン万歳!と言わんばかりの展開で、監督自らの趣味と難民問題をみごとにつなげた素晴らしい結末。さすがのさすがです!
どんな些細な出来事にも物語が宿っている。そんな人間の機微を感じさせる3作品でした。