傑作!
絶対にネタバレ厳禁なので詳細は省く。でも、こんなに気持ち悪い映画なのに力技で感動させられるのはなぜ……。このいかがわしい謎のエネルギーにやられてしまった。
映画が始まってすぐに男女がぶつかって、待ち時間ほぼ0分で恋が始まるんだが、このスピード感がまず良いし、ベタベタの展開ながらもそれを恐れずに真剣にベタに徹しているのが良い。かと思っていたら次第に首を傾げる箇所がちらほらと出てきて…っていう、ベタさへの安心が徐々に突き崩されていく感じが怖い。その怖さがラストの気持ち悪さと感動の困惑してしまうような混合に至る見事な展開。
知性もあると思うけど、それ以上に十分な腕力をもってして作られたような映画。この無理やり泣かされるような強引さに不思議と魅力を感じてしまう。