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刑事物語5 やまびこの詩のMiYAのレビュー・感想・評価

刑事物語5 やまびこの詩(1987年製作の映画)
3.4
このシリーズは結構好きなのですが、意外性のあるアクションの魅力はもちろんのこと、武田鉄矢は常に弱い者に心を寄せ、人情物語の要素が強く出るんですよね。

残念ながら、本作はその点で設定が弱い。例によって武田鉄矢は命令無視の無鉄砲な行動をしますが、その動機付けが弱いのです(女に惚れただけではないと思いますが)。ゴルフ場で謎の暗殺部隊が襲ってくるシーンなど滑稽もシーンも多く、サスペンスのプロットは手堅いだけに映画としてのバランスを失してて残念です。

やはり、本作の価値は鈴木保奈美の映画デビュー作というところにあるのかも。「東京ラブストーリー」の4年も前で、さぞかし初々しいだろうと思いきや、なかなか堂々たる貫禄です。ラストシーンの武田鉄矢との別れの場面の芝居は素晴らしかったですよ。残念ながら色気はないんですけど(レオタードでのダンスシーンなど微妙)、これだけ可愛ければ言うことはないです。

テレ東「午後のロードショー」にて。
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