りっく

ホームワークのりっくのレビュー・感想・評価

ホームワーク(1989年製作の映画)
3.5
「友だちのうちはどこ?」で子どもの周囲にいる大人たちの抑圧的で家父長的な態度に疑念を抱いた身としては、その問題を子どもたちに課せられる宿題という観点から親や先生といった大人や教育システムへの疑念をドキュメンタリーとしてすぐに作っている点にとても交換が持てる。

フィクションとドキュメンタリーの垣根を意図的に飛び越えたり綯い交ぜにするキアロスタミ作品は、ミニマムな物語から国家のシステムを問いただしてみせる正気を保った視点も含めて、現代に通づる普遍性をもっていることを確認できる一作。
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