2020/02/12
監督 ラース・フォン・トリアー
ビョーク
カトリーヌ・ドヌーヴ
デヴィット・モース
ピーター・ストーメア
【彼女は空想で踊る】
ミュージカルスターを夢見る、主人公の女性セルマ、先天性の病気の為、次第に視力を失っていく彼女の願いは同じ病気に侵された愛する息子を救う事、貧しいながらも懸命に生きようとするセルマにやがて訪れる、あまりにも悲しい運命と衝撃の結末を描いた、鬼才トリアー監督渾身の一作。
デヴィット・モースでもう一本。
我が妻曰く、「二度と見たくない、なんでこんなの見せたの?」とゲキ切れされた思い出がある。
自分の中でも、「ミスト」「ライフ」等、後味悪い映画3本指に入る作品です。
親切そうに見える人達の隠された正体、次々と起きる辛い出来事、胸が抉られるような悲しみの連続。
ですが、決して駄作ではない、空想の世界で歌い踊るシーンの美しさ、親子愛、人の優しさと恐ろしさの対比が見事。
主演のビョークの演技、歌声の素晴らしさは言うまでもないが、隣人の警察官を演じたD・モースの追いつめられた人間の怖さがリアルで印象に残っている。
一回しか見てないが、今もあのラストが心に突きささり忘れられない一本。
紛れもない傑作、それでも、やはり人に勧める事はないだろうと思います。
鑑賞日2001年頃 DVDにて