りょう

ピンポンのりょうのレビュー・感想・評価

ピンポン(2002年製作の映画)
3.6
 自分が中高生のころの卓球部は、「とりあえずスポーツするけど、あまり運動神経よくないからやってる部活」というイメージで、めちゃくちゃ地味でした。卓球部員と勝負してもかないませんでしたが、ラケットでピンポン玉をリフティングするのは得意でした。そんな遠い記憶を思いだす作品です。
 20年ぶりくらいで観ましたが、当時は窪塚洋介さんが人気絶頂で、ARATAだったころの井浦新さんが新人という感じでした。それよりも、ハリウッドで「タイタニック」の制作に参加していた曽利文彦監督がCGを駆使して描いたピンポン玉が話題でした。さすがに俳優さんが卓球のシーンをすべて撮影するのは無理があるので、このCGのクオリティがなければ、実写の映画化は実現しなかったはずです。
 若いころはペコ(星野)に感情移入して観た記憶がありますが、久しぶりに観るとスマイル(月本)の物語が強調されていて、クールな彼のキャラが好きになりました。とりわけ新鮮な物語ではありませんが、スマイルが中心に存在するので、周囲の個性的なキャラが際立っている印象です。原作はわかりませんが、その意味でうまい脚色だったのかもしれません。
 ちなみに、若い佐藤二朗さんと幼い染谷将太さんを発見してうれしくなりました。佐藤二朗さんは「さがす」でも卓球をやっていましたが、あれもCGだったはずです。
りょう

りょう