ゴン吉

現代やくざ 人斬り与太のゴン吉のレビュー・感想・評価

現代やくざ 人斬り与太(1972年製作の映画)
3.8
菅原文太の任侠ドラマ「現代やくざ」シリーズの第6弾。
菅原文太が主演、安藤昇、小池朝雄、諸角啓二郎、渚まゆみらが共演。
深作欣二監督作品。 

終戦日である昭和20年8月15日に生まれた沖田勇(菅原文太)は母子家庭であったが、その母親さえも勇が幼き頃に川に落ちて亡くなり、チンピラとして育ち、愚連隊を結成して悪事を働いていた。ある日、ヤクザを刺して群馬刑務所に服役することになる。刑期を終えて出所すると、街並みはすっかり変わっており、旧来の滝川組(諸角啓二郎)と新興暴力団の矢頭組(安藤昇)の二つの組織が街を牛耳っていていた。勇はかつての愚連隊仲間や新しく知り合った極道(小池朝雄)と手を組み、二つの組織に対抗しようとする…  

菅原文太演じる勇は、短気で直ぐに頭に血が上り、喧嘩を吹っ掛ける。
おまけに女癖が悪く、地方から上京して来たばかりの少女を強姦して売り飛ばすなどやりたい放題。
この救いようもない男が主人公なので観ていて心地悪い。
ラストも悪人らしい最期を遂げるが、彼の周りの人々も幸にならないので切なくも不憫です。
義理も人情も仁義もないチンピラならではの救われない世界を描いた作品です。 

2023.10 BS12で鑑賞(菅原文太劇場)
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