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大列車強盗団のHKのレビュー・感想・評価

大列車強盗団(1967年製作の映画)
3.7
邦題が同名の『大列車強盗』を3本続けて観たものの、いまひとつモノ足りなかったため、ついでに邦題の最後に“団”がついた本作も鑑賞。こちらはイギリス映画です。
邦題は先に観た3本より“団”が一字分長いものの、原題は一番シンプルで“Robbery”。
でも“団”がついてるだけあって強盗メンバーがこれまでで一番大所帯でした。

舞台は1960年代のロンドンで、本作も1963年に実際に起きた列車強盗事件がモデル。
盗むのは300万ポンドの紙幣で金額も他の作品とはケタ違い。たしかにこれだけ大量なら運ぶのに人数もかなり必要です。
実話がモデルだけあって、計画や展開がとにかくリアルで説得力があり、淡々と進行しつつも見応えあるノワールに仕上がってます。

『ジョントメリー』『エディ・コイルの友人たち』のピーター・イエーツ監督の初期の作品。
本作冒頭の迫力のカーチェイスを見てS・マックイーンが『ブリット』の監督に抜擢したとか。なるほど、さもありなん。

主要キャストには製作にも名を連ねるスタンリー・ベイカー(『ナバロンの要塞』『アラン・ドロンのゾロ』)がいますが、先に見た『大列車強盗』2本がスターでもってる感があったのに対し、本作はスター不在の地味な顔ぶれなのが却ってリアルに感じました。

連続鑑賞した大列車強盗シリーズ(シリーズじゃありませんが)をおさらいすると、観た順に、
① 『大列車強盗』(1903年)原題“The Great Train Robbery” 西部劇
② 『大列車強盗』(1973年)原題“The Train Robbers” 西部劇
③ 『大列車強盗』(1979年)原題“The fast Great Train Robbery” 英ビクトリア朝時代劇
④ 『大列車強盗団』(1967年)原題“Robbery” 英の現代劇

結果、私としましては最後に観た本作が一番楽しめました。
本作だけ“団”がついてるだけに、他の作品とは“ダン”違い?
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