前作まではデジタルカメラが主役だった。しかし時間が大きく遡ってケイティーの子供時代を描く今作はVHSビデオカメラになる。実際にはデジタル機材で撮影された映像が使われていたようだが、設置されるカメラの数は3台に。
この展開に私は「おもしろさが半減するかな?」という予感がした。
そしたら、とんでもなかった! 前2作を超えて怖かった。最大の発明は、カメラを扇風機に取り付けるというアイデアだろう。首を振っているあいだに死角になってしまう側の部屋に変化が起こる。これが抜群におもしろかったし、恐怖も倍増だった。
また、カメラだけでなく被写体が起こす現象そのものにもいろいろ工夫が凝らされていて、飽きなかった。他のホラーでやったら、ただ手垢がついているだけにしか感じられないもの——たとえば登場人物のおふざけなんてのも本作だと素直に驚かされてしまうから不思議だ。
いちおう本作でケイティーとその家族にまつわる話はやり切ったかなと思うのだが、本作にはまだ続編がある。つぎはどういう手で来るのかと楽しみで仕方がない。
[オリジナル音声+日本語字幕]2021/10/31 Netflix