流離

花の流離のレビュー・感想・評価

(2002年製作の映画)
3.8
静かな映画でした

大沢たかおさんと柄本明さんがとてもよかったし、出てくる役者さんが的を射ていたというか、ピンポイントでものすごくいい配役だったと思います。仲村トオルさん、椎名桔平さん、ほんの一瞬の遠藤憲一さん・・・中でも、樋口可南子さんと藤村志保さんはさすがだな、と。樋口可南子さんは滋味のあふれた、とても素敵な食堂のおばちゃんでした。年齢を重ねて素敵になる女性なんですね。

ストーリーは重すぎず、淡々とした感じ。それが好きでしたが、奥さんの顔が思い出せないということに関しての演出、やっぱり違和感がありました。そこが残念。最後に鳥越さんがホスピスの職員さんに野崎さんを紹介したときの言葉に、うるうるしてしまいました。

いい配役だなぁと思ったのですが、個人的にはどうしても西田尚美さんが腑に落ちず。嫌いな役者さんではないのですが、このところ続けて観た『夜の上海』もこの作品も、どこか彼女の居場所が違うような感じがするんですよね。『ぷりてぃ・ウーマン』はいいなぁと思ったのですが・・・
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