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グランド・ホテルのScriabinのレビュー・感想・評価

グランド・ホテル(1932年製作の映画)
5.0
ファーストショットから首藤先生の「レニングラード・ホテル」を思い出して、美しき青きドナウがジャズ組曲に変換されてしまった。その流れで草刈民生がガルボ役やっていたという謎の妄想まで生まれてしまい、さらにジョーン・クロフォードとウォーレス・ビアリーが『バビロン』のマーゴットロビーとブラピにしか見えなくなり……全然集中して見れなかった。

かなり社会派だなと思って見てた。クリンゲラインの台詞一つひとつが社会批判になってるしスポットライトを当てるような演出。本来は他のキャラのストーリーももっと楽しめるはずなんだけど、戦争の影が濃いのとクラカウアーばりのキャラ造形で、主役はクリンゲリンに決まり。だからこそあのラストも響く。
あと監督が舞台上がりだからか、ガルボの演技がめちゃくちゃ大仰で笑った。ガルボっていつもこうなの?フェリーニ映画の女性たちや円熟期のシルヴァーナ・マンガーノのメイクってガルボの真似だったんだな。
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