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鉄の男
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『鉄の男』に投稿された感想・評価

菩薩

菩薩の感想・評価

3.9
『大理石の男』の続編、半ドキュメンタリー作品。『大理石の男』が現在から過去への回顧の話であるならば、こちらは未来へ向かっての前進の作品、と言うわけでレフ・ワレサ本人も登場する(ボールペン超デカイ!!!)。ストの扇動者を失墜させる為に派遣されたリポーターが、彼の周辺人物に接触を重ねていく過程で徐々に感化され、自らの任務に疑問を持ち始め、遂には彼の側に立つ事を決意し歴史的勝利の瞬間の目撃者となっていく。学生に労働者が連帯せず、逆に労働者に学生が連帯せず敗北を喫した68年三月事件・70年十二月事件、そんな悲劇を乗り越え、地方で始まった小さな反抗が遂には国を巻き込み、レーニン造船所での大規模ストライキはワレサの連帯発足、そして人民の勝利へと繋がっていく、その様は感動すら覚える。とまぁ結局この勝利は最後の副大臣の捨て台詞の通りに一時的な物で終わり、ポーランドはその後戒厳令へと突入していく訳だけど、そこらへんの事情は『ワレサ 連帯の男』を観ていただければ良いと思う。ワイダが文字通り命を懸けて作り上げ、そしてその年のパルムドールに輝いた力作、編集が多少雑なのは…検閲のせいなのかなぁ…なんてね、見応えはもちろん十二分にある。
skip

skipの感想・評価

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戦後ポーランドの労組と体制。造船所のとある親子を軸に国を動かし動かされる人の時代が映される。それぞれが独白するそれぞれの激動とそれを記録する男。ジャーナリズム的な視点。大きなうねりとそれに抗い葛藤する。立場の記録であり主張。
アンジェイ・ワイダ監督の81年作で、カンヌのパルム・ドールを受賞した社会派ドラマ。
77年作の「大理石の男」の続編で、前作が共産主義国家とりわけスターリン時代のポーランドの忘れられた英雄を描いたのに対して、今作は80年代終わりに共産主義政権を倒していくことに繋がる、ポーランドの”連帯運動”が始まっていく瞬間とそこに関わる人物たちを描いている。
実在の人物を起用したり、実際のドキュメンタリー場面として撮影された映像を使っていたり、ワイダ監督自身の政治的イデオロギーが色濃く反映されたセリフがとても生々しく、当時の熱量の高さを伝えてくれる。
やり過ぎなくらい真っ直ぐに政治批判する作品(アカ批判)ではあったが、前作の構成よりもこの熱量の高さが個人的にはハマって、見応えがあった。
検閲が厳しい共産主義政権のもとで、1時的に検閲が弱まったという、めちゃくちゃ短い期間で制作をされたらしく、未来に繋げようという監督の思いと執念を感じる。

先日鑑賞したユルマズ・ギュネイ監督の「路」(今作の翌年にパルム・ドール受賞)も獄中から監督が制作をしたというエピソードがあり、その”制作姿勢”が評価されていたように思うが、今作も同様にその”制作姿勢”こそが評価にあたるのかもしれない。

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