ちろる

復元師のちろるのレビュー・感想・評価

復元師(2010年製作の映画)
3.7
人骨に粘土をつけて、死んだその人間の顔を蘇らせる復元師。
この復元師であり考古学者でもある男をきっかけに明るみになる辺境の島で起きた愛憎劇。
金子雅和の短編集の中で、個人的に一番好きだったのはこの作品。
考古学者である諸川は、日本に伝わる鬼伝説を探るため言い伝えの元となる島を尋ねるのだが、、それは開けてはいけないパンドラの匣だった。
なんだか、江戸川乱歩のミステリーでもありそうな物語。
田舎の漁港という閉塞感が民族的な言い伝えと、それに隠された人間の愚かさや弱さに切り込みを入れている部分もいかにも日本らしくてドキドキする。
兎にも角にも身寄りのない田舎に一人で訪れてはいけませんね・・・
南無阿弥陀
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