このレビューはネタバレを含みます
ピエール(ミシェル・ピコリ)は妻のカトリーヌ(レア・マッサリ)と別居し、パリのアパートに若く美しいエレーヌ(ロミー・シュナイダー)と住んでいる。まもなく二人は北アフリカのチュニスへ移ることになっていた。エレーヌはそれを前から楽しみにしていた。
冒頭から斬新な逆再生が映し出されて映画に引き込まれていく。
男も女も頻繁に煙草を吸うシーンがある。会話の途中だったり気分を変えてみたり運転しながら考え事をするなど演出上では大事な小道具のひとつとなっている。
M・ピコリは新たな生活を楽しみつつ、過去の生活に未練を残す微妙な心理状態を台詞や仕草や回想することにより上手く演じていた。終始男の弱さが見え隠れして胸が熱くなる。
L・マッサリ演じるカトリーヌは生活感がなさそうな風貌でピエールと別れていくのも仕方ないのかなと思った。エレーヌが書いた手紙をバッサリ破り捨てるシーンが印象的。
R・シュナイダーはスタイルが良くて美貌の持ち主だが、自分の思いをはっきりと言える賢くて強かな女性エレーヌを好演。彼がいなくなっても自立していくのではないだろうか。
https://youtu.be/mtRIqnuM0AU