バナバナ

ヴィーナスのバナバナのレビュー・感想・評価

ヴィーナス(2006年製作の映画)
3.3
ジェシーは家で食っちゃ寝ばかりして、何の努力もしないくせに、やりたいことはモデルだと言う。
田舎でも持て余されて、ロンドンの大伯父のところに預けられた、何も考えていない現代っ子だ。

しかし、その小娘に往年の舞台俳優が恋をする。
モーリスは彼女をただの我儘娘とは扱わず、レディーとして接する。彼女と対等に話し、美しい詩で彼女を讃える。
最初はモーリスをただの爺さんと毛嫌いしていた、蓮っ葉だったジェシーの心にも、少しずつ変化が表れる。

ラストでモーリスの元妻が出てくるが、家では老いさらばえた感じだったのに、人前ではとても美しくシャンとしている。
そして唯一人、ジェシーのやったことを褒めてくれる。
このバネッサ・レッドグレーヴがかっこよかった。

ジェシーが自分の希望通り、これから都会で華やかな生活を送れるかは分からないが、モーリスのお陰で彼女の人生観が変わったのは事実だろう。
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