爆裂BOX

ミミック2の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ミミック2(2001年製作の映画)
3.2
世間を騒がせた《ユダの血統》事件は人々の記憶から忘れ去られようとしていた。ある日、顔を剥ぎ取られた男の死体が発見される。《ユダの血統》を生んだスーザン博士の助手をしていたレミは小学校の教師をしていたが、彼女の周囲に不審な影がうろつき始め…というストーリー。
「ミミック」の正統続編です。今回は前作でチョイ役だったスーザン博士の助手レミーが主人公となっています。悪夢にうなされてるシーンありますが、彼女前作でそんながっつりユダの血統と絡んでるシーンなかったような…
レミーの周囲で彼女と関わった男性が次々と顔の皮をはがされて殺されていき、刑事のクラスキーはレミーに接近するも、犯行の手口が女性には不可能な事から真犯人別にいると捜査を開始するが、夜の小学校でレミーの前に現れたのは絶滅したはずのユダの血統だった、という内容です。前作と比べると地下鉄が舞台だったのが今回夜の学校になったり、ユダの血統も成虫は一匹しか登場しなかったりとスケールダウンを感じさせる部分はありますね。
今回オスが一匹しか登場しないユダの血統ですが、前回はそんなに目立たなかった擬態能力がパワーアップしてます。殺した男の顔を剥ぎ取ってそっくりにコピーする能力が出て来て、その顔が割れて中から虫の顔が現れるシーンはインパクトあるシーンでした。頭撃たれても、首半分切られても中々死なないタフさもモンスターらしくて良いですね。
直接的なゴア描写は無いですが、顔を剥ぎ取られた死体は結構グロいかな。
主人公のレミーは前作でもちょっとだけそういうシーンありましたが、ろくでもない男に引っ掛かったり、泣かされる度にその泣き顔撮って写真をクローゼットの扉の内側に張り付けてたり、デートで食事中にゴキブリの生態熱心に話したりとかなりの変人キャラですね。そんな美人でもないけどやけに周りに男集まってきますが、何とユダの血統も彼女に惚れて恋敵の男共殺して顔を剥ぎ取っていく異形の一方通行なラブストーリー要素あるのは面白かったです。
後半は夜の小学校を舞台にユダの血統との攻防が展開しますが、前作の地下鉄での攻防と比べると迫力不足に感じられて、冗長な雰囲気もあって緊迫感が持続しないのは残念ですね。鞄から幼虫がワラワラ出て来て身体に纏わりついてくるシーンは結構気持ち悪かったですね。
最後のどんでん返しはちょっとビックリしました。クラスキー刑事それなりにカッコよかっただけにあれは驚いた。あの助けた時にはすでに…
最後に姿を現すユダの血統の蝋人形みたいな顔は気味悪かったですね。絶望的な雰囲気漂うラストは結構好みですね。幼虫もいるからなぁ…
前作と比べると予算も減ったせいかスケールダウン感否めませんし、冗長な所もありますが、モンスターパニックとしては及第点な作品かなと思います。