一人旅

コンチネンタルの一人旅のレビュー・感想・評価

コンチネンタル(1934年製作の映画)
5.0
マーク・サンドリッチ監督作。

1932年にブロードウェイで初演されたアメリカの劇作家:ドワイト・テイラーによる戯曲「Gay Divorce」をミュージカルの名人:マーク・サンドリッチ監督が映像化した傑作ミュージカルで、本作はフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの黄金コンビが初主演を飾った記念碑的作品となっています。

アメリカ人の名ダンサー:ガイと、留守がちな夫との離婚を望んでいる人妻:ミミとの邂逅と恋のゆくえを描いた軽妙洒脱なミュージカルロマンスで、ミミの離婚調停を依頼されたお惚け弁護士の画策を通じて偶然にも再開を果たした二人が織りなす一連の騒動と恋の芽生えを軽快に描いていきます。

情熱的ダンサーと訳あり既婚美女との不思議な運命に導かれたロマンスのゆくえを個性豊かな脇役たちとの饗宴と共にユーモラスに描いた恋愛コメディで、アステア&ロジャースの名コンビによるダンスミュージカルとエキストラ総動員のマスゲーム的集団ダンスパフォーマンスが華やかな映像を映し出していますし、アカデミー歌曲賞を受賞した「コンチネンタル」やメロディアスな旋律の「夜も昼も」といった劇中の名曲たちも素晴らしく聴かせ所となっています。

主演コンビの名演、気の利いた脚本、優れた音楽&ダンスの三拍子揃ったRKOの傑作ミュージカルコメディで、本作を皮切りに同コンビ主演のミュージカル映画が多数制作されました。
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