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盗聴作戦のmhのレビュー・感想・評価

盗聴作戦(1971年製作の映画)
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公権力が行っている盗聴が題材のポリティカルサスペンス。
クソ邦題のせいでつかみにくくなっているけど大まかなストーリーは、「FBIは別のことで盗聴していたのに、釈放されたショーン・コネリーが強盗団を組織し始めた」というようなもの。裁判所で令状とってる盗聴なので、スノーデンが行った告発とは性質が異なっている。
また邦題のせいで、「もしかするとショーン・コネリーは盗聴されていることを逆手に取っているんじゃないか」という予測を観客は立ててしまうけど、盗聴されていることにまったく気がつかずに終わるというがっかりも味わえる。
ウォーターゲート事件と「カンバセーション 盗聴」の公開は1972年の出来事。なのでシドニー・ルメットがこれを先に公開したのは、先見の明があったとも言える。ただし「カンバセーション――」と同じく、映画は当たらなかったみたい。まあ、面白くないからね。
・クインシー・ジョーンズによる尖っててかっこいい音楽。
・撮影がきれい。
そして、なんといってもクリストファー・ウォーケンのデビュー作という点で意味がある。
ターキッシュバスのショーン・コネリーとか、よこしまな気持ちで見たいひともいるかもしれないけどまあ少数。
みんなあっさり殺されるラストはアメリカン・ニューシネマっぽくていいね。
いいところはそれくらい。
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