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いつか読書する日のkojikojiのレビュー・感想・評価

いつか読書する日(2004年製作の映画)
3.9
No.1605
2004年作品。
もう20年近くなるのかと驚いた。
いつか観たいと録画していたDVDは現在のプレイヤーに合わず、結局配信で観ることにした。

 幼い頃に父と死別し、母も失った大場美奈子(田中裕子)は、故郷から出ることもく、未婚のまま50歳を迎えていた。
 彼女は早朝の牛乳配達と昼間のスーパーのレジ係で生計を立てている。 
 彼女はずっと思い続けている人がいる。それは高校の同級生高梨槐多(岸部一徳)だ。ところが不倫の末に両親が交通事故で死ぬという暗い過去から、その息子になる彼とはそれ以来距離をとって生きてきた。

 一方の高梨は余命のない妻容子(仁科亜季子)を献身的に介護をしていた。
 ある日、容子は美奈子がラジオに投稿した内容を聞いて二人の思いを確信するのだった。

 さて、なぜあんなに沢山の本に囲まれて生活をしている美奈子なのに、題名は「いつか読書する日」なのか。
 私は彼女は本は集めているが、読んでいないのではないかと思った。ドストエフスキーの本を見ながら深夜泣いていたが、あれは読まずにただ本に対する思い出で泣いていたのではないか。
 あの不幸な事件が起きる前のような気持ちで、いつか読書をしたい、そんな日を待ち望んでいる。それが彼女の願いではないだろうか。と、勝手な推測だ。ピントハズレだったら笑って下さい。

 もう一つ、男として高梨はどんな気持ちでいたのか。
 これは映画のまんまだから、そんまんまでいいでしょう。男も女もない。二人の気持ちは何も変わらないと思う。
 では、私はどうか。
 私はこの手の映画に対する答えは決まっている。ずっと前から。
その答えは「居酒屋兆治」。
「心に思うことは、誰にも止められない」🤭

 最後は、ちょっとそこまでしなくてもと思ったけれど、坂の街長崎を堪能できて、いい作品でした。ただ牛乳🥛配達は観てるだけで息切れしたけど。

(追伸)
hideさん、さりさりさん、観るきっかけを作っていただきありがとうございました。20年間の📎をやっと外すことができました。😄
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