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西部戦線一九一八年のkazu1961のレビュー・感想・評価

西部戦線一九一八年(1930年製作の映画)
4.2
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-110 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋クライマックスにかけて強烈な反戦メッセージが心に刺さってくる作品。エンディングの“ende?!”が強烈なイメージを伝えてきます。“ほんとに終わりなのか?!”。。。1930年代の作品で、『西部戦線異状なし』と比較して論じられることが多い作品です。片やアメリカ映画ならではの戦闘シーンに重きをおいた“動”の作品、本作は兵士たちのエピソードと音を駆使した攻撃を受ける側の兵士たちに重きをおいた“静”の作品、どちらも素晴らしい作品ですが、本作の方がより戦争の恐ろしさと反戦のメッセージの強さを感じます。

🖋そういう意味ではとても脚本と演出が秀逸な作品です。ゲオルク・ヴィルヘルム・パプストの監督が小説『四人の歩兵』の映画化した作品です。第一次大戦も終焉を迎えた1918年、フランスの村に駐屯する4人のドイツ兵を中心に、兵士たちにフォーカスして描いた反戦映画の傑作です。

🖋決して派手な映像ではなく、パプスト監督初のトーキー作品ということもあるのか、“音”を意識して観客に痛烈なメッセージを伝えてきます。爆弾が“ひゅーん”と飛んでくる音、爆発する音、兵士たちの絶叫。。。とくにクライマックスで主人公のひとりが、正気を失い絶叫するシーンに本質が集約されています。反戦映画のほんと傑作の一つですね。

😨Story:(参考: allcinema)
フランスのある村の一家に駐屯していたカール、バヴァリア人、学生、中尉の四人。カールとその家のフランス娘とのはかなく結ばれることのない恋、休暇で妻のもとを訪れたカールが目の当りにする現実(妻は生活の窮乏のため、他の男に身を任せていた)、そして悲惨な最前線の模様を描いている。ある者は人知れず死んでいき、ある者は激しい緊張から発狂し、またある者は瀕死の重傷を負う……。

🔸Database🔸
・邦題 :『西部戦線一九一八年』
・原題 :『Westfront 1918 Comrades of 1918』
・製作国 : ドイツ
・初公開 : 1930
・日本公開 : 1931/03
・上映時間 : 97分
・受賞 : ※※※
・監督 : G・W・パブスト
・脚本 : ラディスラウス・ヴァホダ
・原作 : エルンスト・ヨハンゼン
・撮影 : フリッツ・アルノ・ヴァグナー、シャルル・メタン
・音楽 : アレクサンダー・ラズロ
・出演 : グスタフ・ディーズル、フリッツ・カンパース、ジャキー・モニエ、ハンス・ヨアヒム・メービス、クラウス・クラウゼン

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
「パンドラの箱」「淪落の女の日記」のG・W・パブスト氏の監督作品で、エルンスト・ヨハンゼン氏原作の小説『四人の歩兵』から「六十八番の花嫁」「死の銀嶺」「パンドラの箱」のラディスラウス・ヴァホダ氏が脚色し、「スピオーネ」「世の果」のフリッツ・アルノ・ワグナー氏及びシャルル・メタ氏が共同で撮影したものである。主なる出演者は「死の銀嶺」「生ける屍」のグスタフ・ディースル氏、「潜航艇C一号」のフリッツ・カンパース氏、「金」「潜航艇C一号」のジャッキー・モニエ嬢、ハンス・ヨアヒム・メービス氏、クラウス・クラウゼン氏、グスタフ・プッティヤー氏、ハンナ・ヘースリッヒ嬢、エルゼ・ヘラー夫人等である。
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