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バトル・ロワイアル II〜鎮魂歌(レクイエム)〜のYOKのレビュー・感想・評価

2.5
「あれから3年。俺たちの行動は、誰にも止められない。」という、かっぱえびせん状態な藤原竜也こと七原秋也のセリフから始まる。

無慈悲で身勝手なゲームを子供たちにしかけ続ける大人に対して七原秋也率いる反乱軍が大人に宣戦布告するー。

そりゃあする。なんなら3年もよく我慢したなって話だし、大人まじ全員ぶっころ☆とテロ起こすの当たり前じゃんなBR法とやらが今だに実施されてるの驚いた。それどころか改悪されてて草も生えん。国際社会の一員としてやっていけないレベルのやばい法律ぞ、これ。

もし私がこの世界線で高校三年生になった時、B組になったら絶望で吐く。1作目でも2作目でもB組狙われてんもな、担任が金八先生でもない限り安心して学校通えんから退学して大検取るわ。

大人が子どもを育てられんほど貧乏な国の上、子育て失敗したのでPR法で殺し合いをしてもらいます!なんて言うなら、そもそも作るなや、としか思えなかった。どうせ人権なんてあってないような世界線なんだから男女共に避妊を徹底的に義務化すれば?って話ですわ。

1作目に比べて「なんで?」ってことが多すぎた。生徒同士で殺し合わせるではなく、七原秋也を殺せ!なゲームになったのはまだ理解出来たけど、無人島に上陸した途端に七原チームが無慈悲に攻撃しまくるもんでドカドカ高校生が死ぬ。七原チームの無慈悲なことよ...。

前作ではクラスメイト同士で殺し合いをさせる理不尽さや殺してたくないのに殺さなきゃならない状況などが良かったし、各々のバックボーンそれなりにもあったので感情移入もできたけど今回はこれがない。戦争ごっこに巻き込まれた学生がてんやわんやしてるだけにしか見えず、気の毒だった。

七原にもっとカリスマ性があるのかなー?と思ったんだけど、割とメンタルブレイクしている雰囲気醸し出してて、もっとこう「俺がみんなを率いて大人に一矢報いる!たとえテロリストと呼ばれようとも!」みたいな強さが欲しかった。

前作のサバイバル感は全くなくなっていて戦争映画を通して反戦を伝えるみたいな作品になってたし、メリークリスマス言うのは「戦場のメリークリスマス」意識してんのか?って感じさせるようで、1作目とだいぶテイスト変わってしまってたのは強く感じた。

伝えたいことはなんとなく分かったけど、それをわざわざ「バトル・ロワイアル」という作品の続編でやるこたあなかったよなの一言。

ラストもよく分からん。俺たちはどこにいても仲間だ!って、え!!???
なんか爽やかなラストに仕立ててあげてるけど、これ何が解決して何が丸く治まったの???日本捨てたってことで良き?ならもうさっさと捨てればよかったじゃんの一言。

全体的にわけ分からんかったし、銃撃戦のシーンでは目がチカチカする描写が長い時間続いて目も頭も痛くなった。辛い。

まだ観てない人は1作目だけ観ればそれで良いと思う。2作目は余程出ない限り観なくても大丈夫、問題ないやと思うよ。
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