このレビューはネタバレを含みます
才能に恵まれているものの、殻に閉じこもっている青年が、過去のトラウマや周囲の人に囚われずに、自分の選択ができるかという話。
どんなに知識があって理解して知った風になっていても、実際に飛び込んでみなければ答えが分からないことがある。経験した人のことを知識で貶す事は許されない。青年期にありがちな斜に構えた見方を質される気がした。理解出来てたかは分からないけど、学生時代とかにもっと早く観たかった映画。
主人公の才能の設定は突飛だけど、素朴な描写の中にはリアルな体験や愛が描かれている気がした。
人には難しいけど自然と楽しめる事が才能で、それを人の為に使うか、愛する人を選ぶかは、誰のせいにもせず自分で決めないといけない時が来る。
主人公が問われた様に、本当にしたい事は何かという問いに素直に答えて、心が揺さぶられることをしたらいいんだと思えた。
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「君も完璧な自分を壊したくない?
超すばらしい哲学だ
"誰とも本気で付き合わず一生を過ごす"」
「僕だけが知ってる癖…
それが愛おしかった
癖を欠点と考える人間もいるが、とんでもない
愛していれば
恥ずかしさなど吹っ飛ぶ
君だって完璧には程遠い」
「答えは自分で探すんだ」
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なぜか
「覚悟とは、暗闇の荒野に、進むべき道を切り拓くという事だ」
というジョルノ・ジョバァーナの言葉を思い出した。