櫻イミト

外人部隊の櫻イミトのレビュー・感想・評価

外人部隊(1933年製作の映画)
3.0
「女だけの都」(1935)のジャック・フェデー監督の代表作のひとつ。妻のフランソワーズ・ロゼーが助演。ヒロインのマリー・ベルは一人二役。脚本は「地の果てを行く」(1935)「大いなる幻影」(1937)のシャルル・スパーク。

ピエールはパリで恋人フロレンス(ベル)にふられ、モロッコの外人部隊に身を投じる。虚しさの中、酒場でフロレンス(ベル)と瓜二つのイルマと出会い更生の道を見出すが。。。

先に観たデュヴィヴィエ監督の「旅路の果て」(1939)と同じく主人公がモロッコの外人部隊に入る。しかし物語はまったく別で、男の大失恋を描いている。登場人物の心理の動きが細かく流れるように描かれた人間ドラマの良作だった。

昭和初期日本のフランス映画ブームを牽引した一本で、昭和10年度キネマ旬報ベスト・テン第2位。”外人部隊”という言葉が流行語になった。
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