美しいものへの執着。
仲代達矢の生きる力みたいな眼力に圧倒された。
ひとつの事件のこと、関わる人びとの心情について、目一杯に想像力を巡らせた豊かな映画。役者の演技もすごい。市川雷蔵の目の演技もすごい。これはファンになってしまう。
小説も映画も俳優も芸術の極み。画面の構図も絵画っていうか日本画のようで圧巻だった。シンプルなんだけどめちゃシャープな感じがした。絵巻物?屏風?とにかく格調高くて良い。
今日見た「破戒」「砂の器」に合わせて、胸を打つ作品は人間の心について丁寧に深く描いているんだな。繊細で壊れてしまいそう!まぁそもそもそれが壊れる様を描いたものが作品なのであるが…と元の木阿弥なことを言ってみる。