この作品はツムツムで知ったなあ。
そも、ジプシーとはインド系の移民民族を指す。最近ではロマと呼ばれるが、ジプシーは総称であり、ロマ族だけでなく、いろんなジプシーがいる。かつてナチスはジプシーを虐殺した。
カジモド(出来損ない)と名付けられたジプシーの子、鐘つきの仕事に就いているのは、イヴァン雷帝の子・を思い出す。
カジモドはヒナを飛び立たせる。心やさしい。ガーゴイルが友達。ノートルダム大聖堂から出れないカジモド。「祭りとはクズどもの集まりだ」と言うフロロー公。
カジモドええ声やん。一芸あるなら生きてけるって。
いまも根深いジプシー差別。ジプシーではない、差別されたことない人間には彼らの気持ちは分からんだろうな。
イケメン騎士、フィーバス。こういう騎士道を持つ男は尊敬する。
ジプシーを根絶やしにしたいフロロー。
コッソリ祭りに参加するカジモド。しかしブサイク大会でカジモドは引っ張り出され、大衆の目にさらされてしまう。
大衆の笑いものにされるカジモド。大衆の方が醜い。
「正義とか言ってホントに大切な人を守らないのね!」
ジプシーのヒロイン、エスメラルダが魅力的。やり返されるフロロー。ざまあ。ちょっとスカッとする。
フィーバスは太陽の神を意味する名前。
司祭さまがフロローからエスメラルダを守った。司祭はかくあるべき。
「この世の悪をひとりで裁くことはできません」
エスメラルダ口悪いな笑。だがそこがいい。
神はジプシーでも救われる。日本人でも。
エスメラルダのキャラソンいいね。
鐘ひとつひとつに名前を付けて愛しているカジモド。王様でも見れない景色の中で育ってきたカジモド。
エスメラルダはカジモドの手相を見る。怪物線はない。
大聖堂を渡るシーンどきっとする。千と千尋思い出す。
フィーバスを圧倒するカジモド。閉じ込められてるうちに鍛えて、身体能力高くなったんだろうなあと思うとかなしい。
おばさんガーゴイル絵うまっ!
赤ローブのシーン厨二的ですこ。フロローのモデルはアンソニー・ホプキンスだそう。
キリスト者であってもこういう人間はいる。フロローはほんの一例だが、自分もろくな人間ではない。
ホロコーストのような事をするフロロー。下衆い。
「矢をムダにするな。裏切り者は水の中で死ねばよい!」
昔のディズニーは些細なセリフでも記憶に残る。
ミュージカルシーンに小ネタ仕込むディズニーすき。作品にはこういう遊び心ほしいよね。
エスメラルダとフィーバスがラブラブになってるのを見て嫉妬を覚えたカジモド。かなしい。
しかしフロローからフィーバスを守ったカジモド。恋敵なので思いっきり蹴飛ばしとく。
エスメラルダの紋章からジプシーのアジトを見つけたカジモド&フィーバス。
しかし悪いジプシーに捕まってしまう。強盗を生業にするジプシーがいるから全体が差別されてしまう。だがそもそも不況じゃなければ強盗は発生しない。
聖書では「人の心が悪に傾くからこそ悪は絶えない」と言う。民族が〜というより、個人の心の問題なのだ。
カジモドを尾行しアジトを突き止めるフロロー。
エスメラルダは火炙りにしようとする。魔女狩りをしていたヨーロッパ人は残虐で野蛮だ。
「鎖に縛られてるのはアンタの心よ!」
さながらカジモドは、神力のサムソンのように鎖を引きちぎる。主人公の覚醒シーンはほんとかっこいい。
「ここは聖域だ〜!」
フィーバスはパリの民衆を駆り立てる。英雄の力は、こういう正しいことの為に使うべきだ。
燃える炉を武器にするカジモド。
育ての親であるフロローに逆らうカジモド。
「暗くて冷たいのは、アンタじゃないか!」
燃える炉に落ちたフロロー。罪人はみなこうなるのだ。
最後に愛は勝つ。素晴らしい。
いまでもヨーロッパではアジア人差別、ユダヤ人差別が根強い。人種差別は人類の愚行だ。ひとりひとりが差別をしない心を持つことを祈るばかりだ。アーメン。
いまのディズニーにはこういう社会的な映画は作れないだろうな。ウォルト・ディズニーの精神を思い出してほしい。原点回帰をして頂きたい。
このレビューを見た方に「顔ニモマケズ」という本をオススメしたい。
ディズニーの技術とブランド力を使って聖書の話を作って欲しいが、難しいのかな。
エステル記なんかノートルダムの鐘に似てるからアニメ化してほしいがなあ。