しらたま

ゴジラのしらたまのレビュー・感想・評価

ゴジラ(1954年製作の映画)
5.0
ゴジラ-1.0がアマプラに来たという事で、やはり原点を知らねばならぬと思い、鑑賞したが……

いやぁ~……コレはもう圧倒されてしまった
まさに原初にして最高傑作。

今では色んな怪獣達と戦ったり、時にはネタにされる事もある日本が生み出した特撮怪獣ゴジラ

しかし、本作で描かれているのは怪獣では無く、人間のエゴが作り出した破壊と絶望をもたらすまさに恐怖そのもの

序盤で描かれる家屋倒壊のリアルさも去ることながら
中盤でゴジラが東京の街並を蹂躙するシーンはとにかく凄まじすぎる
1歩踏み出す事に無慈悲に壊され、ゴジラが吐き出す熱線によって焼き尽くされる人や建造物の数々、安全地帯を目指して避難する市民達
目の前で親を亡くした子供の悲痛な泣き声
コレを当時の人達は、どんな気持ちで観ていたのか想像するだけで……胸が苦しい

反戦反核そして平和の願いが込められたストーリーも素晴らしく
特に物語後半でゴジラに対抗出来る唯一の核兵器、オキシジェン・デストロイヤーを作り出した芹沢博士の葛藤のシーンは……
ラストで語られる言葉も今の世界情勢の危うさの中で生きる私たちにとっては重くのしかかる……
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