狩野大志かのうだいし

鬼畜の狩野大志かのうだいしのレビュー・感想・評価

鬼畜(1978年製作の映画)
4.6
責任感のない大人の間に生まれた子ども達。

それを不慣れなまま、育てようとする緒形拳。居るよね、気の弱い人。でも、上手くいかない。本人も他人事だと思ってるもん。
周囲の大人に他人事のように扱われる子ども。

その子どもに対して、ほぼ憎しみに近い嫉妬と暴力を浴びせる奥さん。

大人の「他人事」と「嫉妬」その2つの狭間にいる子ども。子ども自身では、どうにもできない。
この、どうしようも無さは、是枝監督の「誰も知らない」と似たような物を感じた。

緒形拳の、最初の二人の女性から責められてる時の、おどおどとした演技に思わず、声を出して笑ってしまった。「復讐するは我にあり」と同じ人なんだよな、、、凄い。