たか

ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポのたかのレビュー・感想・評価

3.5
 2018年に原作読了。細かい所は覚えていませんが、原作よりかなりドロドロ感が抜けています。そして他の作品が紛れ込んでいるようですが、核心は抑えていると思います。殆どの読者が主人公の大谷を太宰治と重ね合わせるでしょう。この確証のない仮説があってこそ、作品をより楽しめる気がします。
 キャスティングで素晴らしいのが松たか子、怖いくらい凛としていて芯を感じます。彼女の根底にあるのは「生きていさえすればいい」と言う煩悩の少ない魂。一方浅野忠信も、ある意味で自分に正直、結局夫婦は誰に何と言われようが、お互いの心の凹凸を埋め合えれば成り立つのかも?
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