薄

県警対組織暴力の薄のレビュー・感想・評価

県警対組織暴力(1975年製作の映画)
3.2
「仁義なき戦い」とほぼ同じスタッフキャストの番外編的な話。

同じ実録ものでも「仁義〜」より創作の領域が大きい分不自由さがなくなり、(ヤクザにとっての)古き良き時代の終わりというテーマはよりはっきり、菅原文太らはよりカッコ良くキャラ立ちして描かれ、相変わらずテンポも良い。深作監督が直すとこのない脚本と言ったのも納得の出来。

もちろん力の入ったバイオレンス演出も役者陣も良い。ラストにやるせなさを感じてしまうのは描き方と俳優の力で久能や広谷が生き生きと魅力的に描かれているからだろう。極道エンタメとしては最上位の一品。面白かった。
薄