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AVのNMのレビュー・感想・評価

AV(2005年製作の映画)
2.8
はじめはよこしまな目的の学生たちだったが、最後には……?

めちゃくちゃなストーリーのコメディだが、勉強になった点もあった。
作品によるとだが、
・尖閣諸島の歴史は、香港ではあのように認識されている。
・日本の違法AVが流通しており、そのせいもあって一部には日本女性が軽くて奔放だと思われている。
・日本の女優の何人かは知られており、学生らの会話中いくつも名前を挙げられる程であるらしい。
・香港の役者には英語を流暢に話せる人は多い。
・日本語を操れる人は少ないものの、AVや芸能始め日本文化には興味がある様子が垣間見える。
・通名(ジェイソンなど)は友人間で普段から使う。
・魔除けのまじないとして、部屋に入るとき火をまたぐ。
・潮州人は、香港人は、という言い方がよくなされ、日本よりは民族意識が強い印象を受けた。
・映画を撮るからと言って女性を騙す手口はありふれているらしい。

疑問
・図書館で宅配ピザを食べて悪態をつくという行為がまかり通る大学が本当にあるのか。
・一番悪っぽいキャップを被った男は、ロザリオ風のネックレスをいつもしているが、普通のロザリオとはたまの数が違う。ファッションアイテムか、別の宗教か。
・避妊などしないという台詞があるが、そのような感覚は普通なのか。
・4人はいつもカラフルな服を着ているが、他の学生は全員地味である。4人を目立たせるための衣装なのか、平均的には学生はどんな服装なのか。

感想
4人は悪党で犯罪集団に違いないが、最初はただの不真面目な学生に過ぎなかった。日本で起きる学生の集団犯罪も、このような集団心理がいつの間にか暴走しておこるのかもしれない。巻き込まれた時、これ以上はまずいぞと気付けるようにしなければならない。

中国に限らず、そもそも日本女性は、甘い言葉で強引に誘えば、慣れていないので結局応じる、というイメージが各国で横行している。女性も、海外旅行の際は簡単に騙されないよう自衛の啓蒙が必要。

屋上で話すシーンは暗すぎる。夕方撮るはずが撮影が押してしまった、とかいう事情だろうか。

BGMの使い方が不思議。

本当は、偏見を超えて最後に人としての絆や善悪の判断を得た、というストーリーを描きたかったが、中国及び当局に対する体面上、尖閣問題で無理やりサンドイッチした、とも思える。
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